【読書】『陸王』 著 池井戸潤
(amazon内容紹介より引用)
勝利を、信じろ――。
足袋作り百年の老舗が、ランニングシューズに挑む。
埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、その実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き出すのにも苦労する日々を送っていた。そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発してはどうか。
社内にプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害――。
チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。はたして、彼らに未来はあるのか?
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あけましておめでとございます。
本年初読みは池井戸潤さんの『陸王』です。
昨年発売された新作です。
経営者としての、そして会社と社員の未来を背負う社長としての
挑戦、葛藤、苦悩、そして決断。
非常に面白かったです。
ビジネスパーソンとしても、ビジネスシーンの中で直面する
それらと重ねて読んだ方も多いのではないでしょうか。
昨年末に読んだ池上彰さんの『伝える力』の中で
小説を読むメリットとしてこのように書かれていました。
読んでいるうちにどんどん惹き込まれて、自分が主人公だったらどう考えるか?いかに行動するか?といったことを考えながら読み進めることが多いと思います。
ー中略ー
あなたにとって直接体験することではないけれども、さまざまな状況が設定されているために、そこでどう判断すべきか、そのつど考えることができます。
小説をたくさん読むということは、このシミュレーションの数がそれだけ増えるということです。
まさにこの池井戸潤さんの作品は、このシミュレーションの数を増やしてくれる、
素晴らしい作品だと思います。
池井戸潤作品、過去のももっと読んでみたくなりました。
『陸王』はこの、箱根駅伝・ニューイヤー駅伝のタイミングで読んだのも
良いタイミングでした。
読みどころは、「利益優先の企業への反骨心」
今年の10月期にドラマ化されることが決まったみたいので
今からかなり楽しみです。